新しいマンションでの生活は、多くのご入居者様にとって期待に満ちたものです。
一方、複数の世帯が同じ建物で生活する集合住宅では、騒音や人間関係、ペット、駐車場、ゴミ出しなど、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。
相談内容や対応方法が案件ごとに異なるため、担当者の経験や判断に依存しやすく、対応が属人化してしまうケースも少なくありません。
「どのように対応すればよいのだろう?」
「誰に相談すれば解決につながるのだろう?」
このような不安を抱えているご入居者様は少なくありません。
管理会社様や不動産会社様には、相談内容を丁寧に確認し、状況に応じた適切な対応へつなげる役割が求められます。
本記事では、マンションで起こりやすい近隣トラブルと、それぞれの予防策・解決方法について解説します。
記事の後半では、トラブル発生時の相談先や、管理会社様・不動産会社様の対応負担を軽減するレプリスの「近隣トラブル解決支援サービス」についてもご紹介します。
マンションでの近隣トラブルと解決方法
マンションで起こるトラブルには、比較的小さなルール違反から、ご入居者様の安全や生活環境に関わる問題まで、さまざまな種類があります。
はじめは些細な問題であっても、当事者同士で直接やり取りをしたり、管理側の対応が遅れたりすると、感情的な対立へ発展する可能性があります。
ここでは、マンションで起こりやすい代表的な近隣トラブルを5つご紹介します。ご入居者様から相談を受けた際に落ち着いて対応できるよう、それぞれの原因と対策を確認しておきましょう。
- 騒音トラブル
- ペットのトラブル
- 住民間の人間関係トラブル
- 駐車場トラブル
- ゴミ出しトラブル
①騒音トラブル
マンショントラブルのなかでも、特に発生しやすいのが「騒音トラブル」です。
集合住宅では、通常の生活によって生じる音であっても、時間帯や建物の構造、周囲の生活リズムによっては、ほかのご入居者様にとって大きな負担になることがあります。
騒音トラブルの原因としては、主に以下のようなものが挙げられます。
- 子どもの足音
- 家具を動かす音や物音
- 話し声や笑い声
- テレビや音楽の音量
- 洗濯機や掃除機などの家電音
これらは生活するうえで完全に避けることが難しい音です。そのため、音を出しているご入居者様に悪意がなくても、近隣の方には騒音として受け取られる場合があります。
また、音の感じ方には個人差があるため、当事者同士で直接話し合うと、感情的な対立へ発展する可能性もあります。
②ペットのトラブル
ペットの飼育が認められているマンションでは、鳴き声や臭い、飼育マナーをめぐるトラブルが発生することがあります。
飼い主様が注意していても、ペットの行動を完全にコントロールすることは難しいため、管理会社様としても慎重な対応が必要です。
代表的なペットトラブルには、以下のようなものがあります。
- 犬や猫などの鳴き声
- 糞尿などによる臭い
- 共用部分での飼育マナー
ペットの種類や頭数、共用部分での移動方法などを管理規約で明確にしておけば、一定のトラブルは予防できます。
ただし、規約を守って飼育している場合でも、鳴き声や臭いなどをめぐって苦情が発生する可能性はあります。
必要に応じて、規約の再周知や改善方法の提案を行い、双方が納得できる着地点を探しましょう。
③住民間の人間関係トラブル
住民間の人間関係トラブルは、共用部分の使い方や生活マナーに対する認識の違いから発生することがあります。
代表的な例として、以下のような問題が挙げられます。
- タバコの喫煙マナー
- エントランスホールなどでの大声
- 共用廊下への私物の放置
室内に置く場所がないことを理由に、共用廊下へ自転車や傘などを置くご入居者様もいます。
しかし、共用部分に私物を置くと、ほかのご入居者様の通行を妨げるだけでなく、避難経路の確保に影響する可能性もあります。
また、室内から直接出入りできるバルコニーやベランダを、専有部分だと認識しているご入居者様もいます。
バルコニーでの喫煙や吸い殻の放置などが、近隣住戸とのトラブルにつながることもあるため注意が必要です。
入居時や契約更新時に、共用部分の範囲や利用ルール、喫煙に関する決まりを具体的に案内しておくことで、認識の違いによるトラブルを防ぎやすくなります。
④駐車場トラブル
駐車場が併設されているマンションでは、駐車区画の利用方法や車両の管理をめぐるトラブルも発生します。
駐車場そのものの利用ルールだけでなく、ご入居者様の車やバイクに関する問題もあるため、事前の対策が必要です。
代表的な駐車場トラブルには、以下のようなものがあります。
- 駐車スペースが不足している
- 契約区画への無断駐車
- 車両に傷を付けられる
- 盗難や車上荒らし
無断駐車や車両への損傷、盗難などは、不動産会社様や管理会社様だけでは解決が難しい場合もあります。
そのため、駐車区画の番号や利用条件を明確にし、契約者以外の車両を駐車させないルールを周知することが大切です。
また、車の利用が多い地域やファミリー層の多い物件では、来客用駐車場や一時駐車のルールも含めて案内しておくと、トラブルの予防につながります。
⑤ゴミ出しトラブル
日常生活で必ず発生するゴミは、臭いや害虫、景観などにも影響します。ゴミ置き場の管理やルールの周知が不十分な場合、ご入居者様からの苦情につながる可能性があります。
代表的なゴミ出しトラブルには、以下のようなものがあります。
- 正しく分別されていない
- ゴミ置き場の臭いが強い
- 粗大ゴミがルールに沿って処分されていない
- 決められた曜日や時間が守られていない
- マンションの住民以外がゴミを捨てている
「24時間ゴミ出し可能」のマンションは利便性が高い一方で、ゴミが長時間置かれることで、夏場などに臭いが発生しやすくなる場合があります。
ゴミ置き場の位置や換気、清掃頻度、防臭・防犯対策などを確認し、衛生的な状態を維持することが大切です。
また、転居前に住んでいた地域と分別方法や収集曜日が異なることもあります。
トラブルがあったときの対処法5選
ルールの周知や設備面の対策を行っていても、マンションで発生するすべてのトラブルを未然に防ぐことはできません。
ご入居者様から相談を受けた際は、まず事実関係や緊急性を確認し、問題の内容に応じて段階的に対応することが大切です。
いきなり当事者同士を直接話し合わせたり、必要以上に強い対応を取ったりすると、かえってトラブルが悪化する可能性があります。
- 管理側(管理人・管理会社)で一次対応する
- 警察に相談する
- 弁護士に相談する
- マンション紛争解決センターⓇを利用する
- 民間サービスを利用する
①管理側(管理人・管理会社)で一次対応する
トラブルが発生した際、ご入居者様が最初に相談する窓口は、管理人の方や管理会社様であることが一般的です。
相談を受けた場合は、いつ、どこで、どのような問題が発生したのか、継続しているのかなどを具体的に確認し、記録を残しましょう。
例えば、ゴミ出しや騒音に関する苦情であれば、掲示板への注意文の掲示や、各住戸へのチラシ配布などによって、建物全体へルールを再周知できます。
特定のご入居者様からの苦情であることを明かさずに注意喚起できるため、当事者同士の直接的な接触を避けられる点もメリットです。
全体への周知で改善が見られない場合は、事実関係を確認したうえで、該当するご入居者様へ個別に伝えるなど、段階的に対応します。
②警察に相談する
管理人の方や管理会社様が対応しても改善が見られない場合や、ご入居者様が身の危険を感じている場合は、警察への相談も検討しましょう。
緊急の事件や事故には至っていないものの、継続的な迷惑行為や深夜の騒音などについて相談したい場合は、警察相談専用電話「#9110」を利用する方法があります。
警察に相談したからといって、必ずしも直ちに注意や捜査が行われるとは限りません。
しかし、相談内容に応じて必要な窓口や対応方法について案内を受けられる場合があります。
③弁護士に相談する
管理会社様による注意喚起や警察への相談を行っても解決できない場合は、弁護士への相談を検討する方法があります。
マンションでは、ベランダでの喫煙やゴミの不法投棄、継続的な迷惑行為などについて、損害賠償や行為の差し止め、契約上の対応が問題になることがあります。
このような法的な判断をご入居者様や管理会社様だけで行うことは困難です。
ただし、弁護士への相談には費用が発生する場合があります。
これまでの対応記録や写真、日時、相手方とのやり取りなどを整理しておくと、相談をスムーズに進めやすくなります。
④マンション紛争解決センターⓇを利用する
裁判ではなく、第三者を交えた話し合いによって解決を目指したい場合は、マンション紛争解決センターⓇなどのADR機関を利用する方法もあります。
マンション紛争解決センターⓇは、マンションに関する紛争について、専門家が中立的な立場から話し合いによる解決を支援する機関です。
騒音やペット、管理規約をめぐる問題など、当事者だけでは話し合いが難しい場合に、解決方法の一つとして検討できます。
具体的な利用を検討する場合は、管理会社様や弁護士などの専門家にも相談しましょう。
⑤民間会社のサービスを利用する
マンショントラブルをご入居者様同士だけで解決しようとすると、直接のやり取りによって感情的な対立が深まり、問題が悪化する可能性があります。
また、管理会社様だけでは事件性や緊急性の判断が難しく、どの専門機関へつなぐべきか迷うケースもあります。
そのような場合は、近隣トラブルの相談に対応する民間サービスを活用する方法があります。
元警察官などの専門的な経験を持つ相談員へ早い段階で相談することで、状況の整理や初期対応に関するアドバイスを受けられます。
必要に応じて、行政窓口や専門家、関係機関への案内を受けられることもあります。
いざというトラブルに「近隣トラブル解決支援サービス」
レプリスの「近隣トラブル解決支援サービス」は、マンションや賃貸住宅で発生する近隣トラブルについて、ご入居者様が専門相談員へ相談できるサービスです。
トラブルの内容に応じて、行政窓口や専門家、関係機関をご案内することも可能です。
また、一定の条件を満たす場合には、生活再建に必要な転居費用の一部をサポートする仕組みも設けています。
ここでは、「近隣トラブル解決支援サービス」を導入することによる、ご入居者様と不動産会社様それぞれのメリットをご紹介します。
ご入居者様のメリット
初めて近隣トラブルに直面したご入居者様は、「誰に相談すればよいのか」「どのように対応すればよいのか」が分からず、一人で問題を抱えてしまうことがあります。
「近隣トラブル解決支援サービス」では、ご入居者様から状況を伺い、問題に応じた初期対応や防犯上の注意点を案内します。
ご入居者様だけでは対応が難しい場合には、行政窓口や専門家、関係機関など、適切な相談先をご紹介することも可能です。
当事者同士で直接やり取りをする前に専門相談員へ相談できるため、問題の悪化を防ぎながら、落ち着いて対応方法を検討できます。
不動産会社様のメリット
近隣トラブルの相談では、事実関係の確認や当事者への連絡、対応方法の判断など、不動産会社様や管理会社様に多くの負担がかかります。
さらに、担当者ごとに経験や判断基準が異なると、対応のばらつきや初動の遅れが生じる可能性もあります。
「近隣トラブル解決支援サービス」を導入して専門相談窓口を設けることで、ご入居者様が問題を抱え込まず、早い段階で相談できる環境を整えられます。
トラブル発生時の安心を付加価値として提供することは、ご入居者様からの信頼を高め、安心して長く住み続けていただける住環境づくりにも役立ちます。
マンションのトラブル解決なら、ぜひ「近隣トラブル解決支援サービス」を!
本記事では、マンションで起こりやすい近隣トラブルと、不動産会社様・管理会社様が取るべき対処法についてご紹介しました。
価値観や生活時間の異なるご入居者様が同じ建物で生活している以上、すべてのトラブルを完全に防ぐことは困難です。
また、相談受付や初動対応を担当者個人の経験だけに任せるのではなく、対応手順をあらかじめ整理し、必要に応じて外部の専門窓口へつなげられる体制を整えておく必要があります。
レプリスの「近隣トラブル解決支援サービス」では、元警察官などの専門相談員による相談対応や、状況に応じた行政窓口・専門家・関係機関のご案内を行っています。










